予防歯科メニューフッ素塗布

HOME フッ素塗布
フッ素塗布で虫歯予防
フッ素は、化学的に作られた元素ではなく、土や海の中、全ての動植物にも存在しているものです。もちろん、歯や骨の中など、人間の身体にも含まれています。
歯に直接フッ素を塗布すると、歯質をよくし虫歯に強い歯にしてくれます。大人の永久歯に使うこともありますが、特に虫歯菌に弱い乳歯や、生え変わったばかりの永久歯に使うことが多いです。
フッ素とは?

フッ素を利用した虫歯予防は、WHO(世界保健機構)やFDI(世界歯科連盟)などが推奨している、有効で安全な予防方法ですが、そもそもフッ素とは何かを知らない方が少なくありません。
フッ素とは、土や海の中に含まれている元素のことで、予防歯科では「フッ素塗布」と呼ばれることが多いですが、正確には「フッ化物塗布」です。フッ素はそれ単体で存在することは少なく、他の元素と結合したフッ化物の状態で利用されていることがほとんどです。
フッ素塗布の効果とは?
フッ素塗布は、継続することで真価を発揮します。フッ素の塗布効果を十分に感じていただくため、当院では2週間に1度、3回来院していただくことを推奨しています。

効果1細菌の酸生産の抑制
プラークと呼ばれる歯垢には、口内トラブルの原因となる細菌が沢山潜んでいます。プラークにいる細菌が、食物から取り込んだ糖を分解して作った酸を生産することで、歯のエナメル質を溶かし、虫歯にしてしまうのです。
フッ素がプラークの中に取り込まれると、細菌の代謝を邪魔して糖の分解を抑え、酸の産生も抑制します。

効果2脱灰の抑制
細菌が酸を生み出して歯の表面を溶かすことを、脱灰といいます。フッ素が細菌の酸産生を抑制することで、結果的に脱灰も抑えることになります。また、エナメル質内にフッ化物を取り込むことで、エナメル質の一部が酸に強い性質を持つようになり、脱灰の抑制に繋がります。

効果3再石灰化の促進
食事のたびに脱灰しますが、唾液中の成分により溶けだしたエナメル質を元に戻すことが出来ます。これを再石灰化と呼び、脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば、虫歯になりません。
フッ素には、脱灰してしまったエナメル質中のカルシウムやリンの再石灰化を促進する成分が含まれています。そのため、脱灰が優勢となる前にフッ素を歯の表面に塗布することで、効果的な虫歯予防となるのです。
あくまでも
フッ素塗布はサポート
フッ素を塗ったからといって、「歯磨きをしなくても虫歯にならない」というわけではありません。あくまでも、フッ素は歯を強くして虫歯にかかりにくくしているだけであって、塗布していてもプラークが残っていると虫歯になってしまいます。
虫歯予防をフッ素のみに頼らず、ブラッシング方法や生活習慣の見直し、プラークコントロールも併せて行うことで、虫歯に限らず、口内トラブルの予防に繋がっていくのです。
フッ素塗布に関するQ&A
Q1フッ素は安全なの?
フッ素やフッ素化合物は地球上のあらゆるところに存在し、私たちが食べる食品の中にも含まれている必須栄養素の1つです。体内に入っても、成人の場合は約9割以上が体外に排出されます。小児の場合は発育途中であるため、摂取したうち約4割がフッ素を必要とする部位へと吸収されます。
フッ素も大量に摂取すると身体に害を及ぼしますが、食塩やカリウムなどの人体に必須と言われているものであっても、大量に摂ればトラブルを起こす原因となります。用法・容量を正しく守っていれば特に問題ありませんが、例え、フッ素が配合されている市販の歯磨き粉1本を一気飲みにしたとしても、急性中毒症を起こすことはありません。
Q2フッ素塗布は何歳から?
フッ素は歯を強くする作用があるため、乳歯や生え変わったばかりの永久歯に塗布するのが良いとされています。いつごろから塗るべきか悩む親御様も多いでしょう。
うがいが出来なくてもフッ素塗布は可能ですので、上下の前乳歯が生えてきたらフッ素塗布を始めてください。
Q3大人でもフッ素塗布できる?
子どもに行うイメージが強いですが、大人の永久歯にフッ素塗布することにも、虫歯予防の意味はあります。特に、加齢や病気などの理由から歯茎が後退して歯の根が露出したケースに有効です。
歯茎に覆われていた部分はデリケートであるため、フッ素塗布やプラークコントロールなどの口内ケアを行わないと、虫歯などのトラブルが起きる原因となります。